2023年5月12日金曜日

一生食べ物に困らないように・・『一升餅祝』

一升餅とは1歳の誕生日を祝い、これからの健やかな成長を祈る伝統行事です。



背負わせる一升餅は、一升(約1.8kg)のもち米を餅にしたもので、餅の重さはおよそ2kgにもなります。

お餅は昔から出産・誕生・祭り・正月・五節句など、ハレの日を祝う重要な食べ物です。一升には「一生」の意味が掛かっていて、おめでたいお餅と合わせることで「一生食べ物に困らないように」「一生、健康でありますように」といった願いが込められています。


『背負えても、背負えなくても大丈夫』

立ち上がれたら身を立てられる、座り込んでしまったら家にいてくれる・家を継いでくれる、転んだら厄落としができたといわれます。いずれの場合も縁起のよい一升餅なのです!





陽だまりの伝統行事

『一升餅祝い』


お祝いの準備は年長大空さんの仕事です。陽だまり大家族の大事なお祝いとあって、前日から気合の入る大空さんたちでした・・・


餅米は一晩お水につけておくんだって


お祝い当日は
朝から大忙し!!

いざ!火おこしスタート!


たっぷりお湯を沸かすよ〜

火当番はつきっきりで見守り続け・・

会場班はこんな重い臼も準備!


『さぁ、お餅つき開始!』


今回は皆さん経験者
玄人技・・事前コネコネ・・

ご家族の共同作業

お餅つきは幸せいっぱい❤️


『お祝い会場へようこそ!』

風呂敷に込めた思いは・・?

この1年を振り返りながら・・

高根沢では12ヶ月分に見立てた12個のお餅を丸めて、風呂敷に包み背中に背負います。多くの方は1升分の大きな丸いお餅をきっと想像されると思うのですが・・この風習は『陽だまりの餅つきじいちゃん』こと裕重さんに教えていただき、開演当初からこのスタイルを保っています。(裕重さんのことは前回のブログでもご紹介しましたね!!)

重いけど…泣いちゃうけど…
前進あるのみ!!!!
人生初の
『ひとりで』頑張るこの瞬間

今回は2家族合同一升餅㊗️
最後に、大家族である全園児から歌のプレゼント🎵陽だまりの中ではとっても大切にしている『夢わかば』を贈ります🎁「ぼくらは生まれて良かったよ〜ぼくらを産んでくれてありがとう〜🎶」ストレートな歌詞&子どもたちの生の歌声に涙腺が緩む瞬間です・・💧


さて、この風呂敷にはこんな秘密もありました・・

この草木染の風呂敷は陽だまりの仲間たちからの贈り物でした・・(当時のクラスだより~)



みんなの想い注入!!

2月末日のぽかぽか陽気の日☀️

玉ねぎ染めの経験のある0・1歳児クラスと次期年長4歳児クラスの子どもたちが風呂敷を染めました。

皮を洗って、煮出して、染めて・・

その間周りでは大好きな和太鼓や荒馬踊りで『力を入れてあげるんだ〜』と大盛り上がりり!


キレイに染まったね


大切なものだから・・

これから迎える仲間を想い丁寧に

こうしてたった一枚の布は価値を高めていきます。伝えていくことで・・そして大人の扱い方や仕草で子どもたちは感じ取り同じような行動をとるようになります。大事な継承ですね・・

陽だまりの一升餅風呂敷プロジェクトは、この地に引っ越してきた2011年に遡り、今年で13年目を迎えることになります。当時0歳児を担当していた優ちゃんからの提案で「初めて迎える誕生日をその子にとってはもちろんのこと、ご両親やご家族にとっても一生涯心に残る大切な日になりますように・・」との願いを込めて始まりました。


(当時は)保育士から草木染めの布をプレゼント・・そこにご家庭で思いを込めて刺繍をしていただけるようにお願いしました。この2011年はこの園舎に引っ越してきた時。これまでリュックで登園していた陽だまりの子どもたちが「風呂敷文化」に出会ったタイミングでもあり、この風呂敷を生活の中で使っている子どもたちはたくさんいます。こうして実際に作られた風呂敷は、ご家族の願いを背負ってこれからも子どもたちの暮らしの中で大活躍していくのですね。(実際に今回の一升餅の風呂敷作りでは、今年度2歳児クラスに入園したお姉ちゃんにも!と同時に作成に励まれた・・と伺いました)